外壁塗装や屋根塗装をする時に悩むものの1つが、塗料の選び方です。

塗料の種類によって費用も耐久性も大きく変わってきます。

そこで、この記事では塗料の種類とそれぞれの特徴についてお伝えします。

外壁塗料の種類

代表的な外壁塗料は、次の4つの樹脂タイプにより分類されます。

 樹脂 耐用年数 単価(㎡)
アクリル 5~7年  1,000~1,200円
ウレタン 10~13年  1,800~2,000円
シリコン 10~15年  2,500~3,500円
フッ素 15~20年  3,500~4,500円

 

以下で、それぞれの特徴をお伝えしていきます。

なお、各樹脂の紹介をするにあたり「重合」「共重合」という聞きなれない言葉が出てきますので、先に簡単に紹介しておきます。

【重合とは】
分子が2個以上化学的に結合して、元のものより分子の大きい化合物をつくること

【共重合とは】
2種以上の単量体(低分子量の化合物)が重合すること

アクリル樹脂

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【まとめ】一番安い塗料タイプではあるものの、耐用年数が短いため不経済になることが多く、最近は外壁塗装や屋根塗装ではほとんど使用されていません

アクリル樹脂とは、一般的にアクリル酸やメタアクリル酸の誘導体を主成分とする重合樹脂を指します。

アクリル樹脂は電飾看板に使われるように、本来は透明な性状をしているので目的の色を調色しやすく、着色性に優れています。

また比重が軽く、他の樹脂と共重合させたものはアセトン等の溶剤に溶けやすいので、塗料に適した性状を持っている合成樹脂です。

なおアクリル樹脂の中には、「熱硬化性」のものと「熱可塑性」のものがあります。

熱硬化性

熱硬化性とあるように、加熱することによって分子を結合させ、高温で硬化させます。

自動車、家電製品、その他工場で塗装される金属サイディングの焼き付け塗装に使われています。

熱可塑性

熱可塑性とは、常温では変形しにくいが、加熱すると軟化して加工しやすくなり、冷やすと再び固くなる性質のことです。

熱可塑性アクリル樹脂をベースにした塗料は耐アルカリ性や耐候性に優れているので、コンクリートやモルタル壁の塗装、現場塗装の吹き付けタイルのトップコート、あるいは下塗り塗料(シーラー)として使われています。

ピュアアクリル

ピュアアクリル塗料

アクリル塗料のデメリット「耐久性に欠ける」問題を克服したアクリル塗料も登場しています。

それは株式会社アステックペイントの「ピュアアクリル」という塗料です。

本来のアクリル樹脂は、透明度が高く、飛行機の窓や水族館の大型水槽に使用されるほど耐久性の高い素材です。

しかし塗装業界のアクリル樹脂塗料というと、安価なアクリルを使い、シリコンやフッ素などを組み合わせて性能を向上させているため、アクリル本来の性能が充分に発揮できていません。

そのため今では外壁塗装や屋根塗装にアクリル樹脂塗料はほとんど使われていません。

そんな中、アステックペイントでは極めて純度の高いアクリル樹脂「ピュアアクリル樹脂」を独自に開発することで、本来のアクリルの性能を生かした、高耐候性塗料を完成させました。

外壁や屋根は365日紫外線や雨風にさらされるわけですが、皮膚癌の発生率が世界一といわれている紫外線大国オーストラリアで開発されたピュアアクリルは、そんな過酷な自然環境下でも「耐久性は15年以上」、防水性や遮熱性にも優れています。

ピュアアクリル塗料の耐久性

アステックペイントでは自信を持っている商品ということもあり、最低5年、最高10年のメーカー保証が付いています。

安価な塗料ではありませんが、耐久性は約15年ですし、ピュアアクリルで塗り替えする場合には、2回目以降は下塗りが不要となるので、長期的に考えるとランニングコストは安くなり、お得な塗料といえます。

ウレタン樹脂

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【まとめ】コストパフォーマンスに優れた塗料なので、数年前までは外壁の塗り替えにおいて広く使われていました。

最近では、外壁や屋根より、付帯部(破風や雨樋など)や金属部分の塗料で使われています

ウレタン樹脂とは、ポリオールとイソシアネート化合物を反応させて、ウレタン結合させた高分子化合物を指します。

ウレタン樹脂は

  • 建築関係の断熱材やシーリング材
  • 車両関係のクッション材
  • スポーツウエア関係の衣服(繊維加工されたもの)

と幅広く使われています。

塗料として使う場合には、光沢や付着性に優れていて高級な仕上がり感が得られることから、外壁や屋根だけでなく、高級家具やフローリングの仕上げ塗りにも使われてきました。

シリコン樹脂

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【まとめ】コストパフォーマンスが良いうえに、耐熱性、防汚性、防カビ性、防藻性などにも優れているので、いま最もよく使われる塗料です

シリコン樹脂とは、ケイ素を核としたシロキサン結合をもつ無機化合物を指します。

ケイ素化合物は地球の表面を覆っている岩石を構成し、水晶やガラスの原料である石英等の主成分でもあることから分かるように、非常に安定した物質です。

本来のシリコン塗料は、分子の端末の水酸基が高温で反応して脱水・硬化する性質があり、約600℃に耐える高耐熱性塗料ですが、低粘度のために顔料が沈殿しやすかったり、価格が高かったりという問題がありました。

こうした欠点を補うために、最近は他の樹脂と組合わせて変性したものが使われています。

たとえば、アクリル樹脂と共縮合(※)させたアクリルシリコン樹脂は耐熱性が200℃前後に落ちますが、ウレタン樹脂系塗料よりも高性能な建築用塗料として、大型建造物の塗装用に需要が増加しています。

また、もちろん外壁塗装や屋根塗装など、戸建て住宅の塗り替え現場でも耐久性向上についてのニーズは高いので、各塗料メーカーからアクリルシリコン塗料が販売されています。

シリコン樹脂は耐熱性、防汚性、防カビ性、耐候性に優れており、やや付着性は劣るものの、低帯電性のために汚れを寄せつけない特性もあります。

※縮合とは:同種または異種の2分子から、水・アルコールなどのような簡単な分子を分離して新たな化合物をつくる反応

フッ素樹脂

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【まとめ】フッ素樹脂は高耐久性とはいえ値段が高いので、一般住宅で使われるケースはまだまだ少ないです。

フッ素樹脂とは、エチレン重合体の水素原子を1個以上フッ素に置換し、炭素とフッ素を結合させたものを指します。

非常に科学的に安定しており、耐摩耗性、絶縁性、耐候性が高い高性能樹脂です。

ただ結晶性のポリマーのため有機溶剤に溶けにくく、塗料として使う場合には、粉末状のフッ化ビニリデンをアクリル樹脂と合わせて焼き付け塗装するという方法がとられてきました。

しかし最近は、有機溶剤により溶解することができるフルオロオレフィンとビニルエーテルの共重合体が開発されたので常温乾燥型の塗料が使われるようになり、関西国際空港、東京湾横断道路橋脚など過酷な環境の高級建造物に使われています。

フッ素樹脂の耐用年数は20年前後と大変優れており、光沢感もありますが、他の樹脂と比べると汚れがやや目立ちやすいです。

また高耐久性とはいえ値段が高いので、外壁塗装や屋根塗装など一般住宅で使われるケースはまだまだ少ないです。

ただ今後の開発・改良により、価格帯が下がったり防汚性が高まったりすれば需要は伸びてくると思います。

特殊塗料

代表的な塗料以外にも

など特殊塗料もあります。

結局、どの外壁塗料を選べばいいの?

「それで、結局どの塗料を選べばいいの?」という声も聞こえてきそうですが、耐用年数と価格の両面から判断して、近年はシリコン樹脂タイプが使われるのが主流です。

ただシリコン塗料と一口にいっても、

  • 溶剤タイプと水性タイプ
  • 硬質タイプと弾性タイプ
  • 薄塗タイプと厚塗りタイプ

と様々なタイプがあります。

機能面でも、

  • 低汚染性
  • 防カビ性
  • 防藻性
  • 透湿性
  • 断熱性

など幅広い選択肢があり、正直、僕たち一般消費者では決められません

外壁や屋根の劣化状況を鑑みながら塗料を選ぶ必要があるので、信頼できる塗装業者と相談しながら決めていく必要があります