屋根の色あせは、屋根材の劣化のサイン。

屋根を塗り直すことで、色褪せだけでなく、劣化による雨漏りなども防げ、家が長持ちします。

この記事では、屋根塗装の周期やおすすめの塗料、費用の相場などをご紹介します。

なぜ屋根塗装は大切なの?

屋根塗装

屋根は屋外にあるだけに目が届きにくく、劣化しがちです。

屋根が劣化すると雨漏りの原因になり、雨漏りが起こると、小屋裏や壁、床下などに浸透し、梁や柱、床材などを腐らせます。

柱や床材が腐るとシロアリがつきやすく、耐震性も低くなり、家が長持ちしません。

そのため10年に一度は塗り直し、塗料で屋根を保護することが大切です

なお屋根材は劣化すると色褪せつつ白茶けて見えるため、家の屋根が白茶けている場合は特に注意してください。

屋根のふき替えや塗装のサイクルは?

スレートやセメントなど屋根瓦の塗装や葺き替え

屋根材の種類により、塗装すべき周期や、ふき替えるサイクルは異なります。

そのため、まずは家の屋根材を確認してみてください。

以下に、戸建てに使われることが多い屋根材と、それぞれの塗装サイクルを紹介します。

1)スレート系の屋根材

「カラーベスト」「コロニアル」「化粧スレート」などと呼ばれる、セメントなどで作られた、薄い板のような屋根材です。

洋風住宅を中心に、新築の住宅で多く使用され、10年に一度の塗装と、20~25年に一度のふき替えが推奨されます。

2)金属系の屋根材

「ガルバリウム鋼板」や「トタン板」などと呼ばれる、金属製の板で作られた屋根材です。

ガルバリウム鋼板の屋根材は主に築年数の浅い洋風住宅で使用され、トタン板の屋根材は築年数の古い和風住宅や洋風住宅、倉庫などで使われています。

10年に一度のサイクルで塗装を施し、25年に一度ふき替えるのがお勧めです。

3)粘土系の瓦

「和瓦」「日本瓦」「陶器瓦」などと呼ばれる、粘土を焼いて作られた、お馴染みの丸みを帯びた屋根材です。

主に和風住宅で使用され、塗装は基本的に必要なく、30年に一度のふき替えが推奨されます。

4)セメント瓦

セメントで作られた、瓦の形をした屋根材です。

粘土で作られた日本瓦と見間違えることがありますが、日本瓦と比べ、形状に丸みがないのが特徴となっています。

築年数の古い洋風住宅や和風住宅で使用され、10年に一度の周期で塗装を施し、20~30年に一度ふき替えるのがお勧めです。

屋根塗装の流れ

屋根塗装というと、鼻歌まじりに陽気にペンキを塗るイメージがありますが、実際は足場を組むなど大掛かりな下準備を必要とし、おおよそ3回に分けて塗装が施されます。

1)足場を組む

屋根塗装を行う際は、戸建ての階数にかかわらず、足場を組んでから作業が始まります。

足場があれば、職人さんが万が一屋根の上で足を滑らせても地面まで落下することがなくなり、安心して作業を進めることが可能です。

その安心感により仕上がりも良くなるため、足場の組み立ては欠かせません。

また足場を組めば、建物の側面を覆うように飛散防止ネットを掛けられるため、隣家へのペンキの飛び散りも防げます。

なお足場は、塗装職人さんではなく、足場を組むことを生業とする足場職人さんが手際よく組んでくれます。

2)高圧洗浄

足場を組んだあとは、高圧洗浄機で屋根に付いている苔などの汚れを洗い流します。

塗装の前に汚れを洗い流す理由は、汚れの上から塗装をすると、塗料が剥がれやすくなるからです。

なお高圧洗浄機はホームセンターでも販売されていますが、屋根塗装に使われる高圧洗浄機は、職人さん向けの水圧の高いもので、屋根の汚れを豪快に吹き飛ばしてくれます。

3)補修や下地処理

高圧洗浄機で汚れを洗い流したあとは、ヤスリやグラインダー(研磨作業に使われる電動工具)を用いて、屋根材に付いている古い塗料などを剥がし落とす「ケレン」という作業が行われます。

屋根材が綺麗になることで屋根材と塗料の密着度が高まり、塗料が剥がれにくくなります。

ケレンのあとは、シーリング材と呼ばれるクリーム状の充填剤を用いて、ひび割れている箇所などを補修し、屋根材の下地処理が完了します。

下地処理は仕上がりに大きな影響を与えるので、優良な塗装業者ほど丁寧に下地処理を行ってくれます。

4)塗装

下地処理が完了すれば、いよいよ塗装の開始です。

下塗り、中塗り、上塗りと3回程度に分けて行われます。

前段階の塗料が乾いてから次の塗装が施されるので、乾燥の時間も必要となります。

5)縁切り

塗装が完了し、塗料が乾いたあとは、塗る必要がない屋根材の隙間に入った塗料をコテで剥がす「縁切り」という作業が行われます。

この縁切りを省略すると、屋根の水はけが悪くなり、雨漏りの原因になるため、注意が必要です。

また塗装業者によっては、屋根材と屋根材の隙間に「タスペーサー」という建材を挿入して、水はけを良くしつつ、縁切りの代わりとする場合もあります。

6)撤収作業

縁切りが済めば、塗り残しの有無などを細かく点検して、屋根塗装は完了です。

飛散防止ネットを剥がし、足場を解体するなどの撤収作業が行われ、全ての工程が終了します。

足場を組んでから撤収するまでの期間は、通常1~2週間程度ですが、雨や雪が降った場合は延長されるため、余裕を持ったスケジュールで依頼するのがおすすめです。

屋根塗装におすすめの塗料タイプ

塗料を選ぶ基準

屋根塗装では

  • ウレタン系塗料
  • シリコン系塗料
  • フッ素系塗料

のいずれかが使用されることが多いです。

以下に、それぞれの塗料の特徴や耐用年数を紹介します。

1)シリコン系塗料

屋根塗装に一番おすすめの塗料といえばシリコン系塗料です。

外壁の隙間を埋めるシーリング材などに使用される樹脂「シリコン」を主成分とした塗料で、スレート系や金属系の屋根材、セメント瓦などを塗装する際に使用されます。

シリコンを主成分としているだけに雨や泥を弾き、耐久年数も10~13年程度と長く、価格もリーズナブルなため、屋根塗装で最も人気の塗料となっています

2)ウレタン系塗料

シリコン系塗料の次におすすめするのは、シリコン系塗料より安価なウレタン系塗料です。

ポリウレタンフォームなどの断熱材に使用される樹脂「ポリウレタン」を主成分とした塗料で、主にスレート系や金属系の屋根材を塗装する際に使用されます。

一般的な塗料より滑らかなため、たくさん凹凸がある屋根材の隅隅まで密着しつつ、屋根全体を保護してくれ、耐久年数は8~10年程度です。

3)フッ素系塗料

最後にお勧めするのは、シリコン系やウレタン系塗料より耐久性に優れたフッ素系塗料です。

高層ビルの外壁のコーティング材にも使用される、耐候性に優れた「フッ素樹脂」を主成分とした塗料で、スレート系や金属系の屋根材、セメント瓦などを塗装する際に使用されます。

シリコン系やウレタン系塗料より高価ですが、耐久年数が15~20年と長く、再塗装のスパンやコストを抑えられます

屋根塗装の相場はいくら?

外壁塗装の減価償却とは

屋根塗装にかかる費用は、屋根材や塗料の種類、屋根の総面積や戸建ての階数などにより異なりますが、

参考までに、上記でご紹介した3種類の塗料を用いて、75㎡と100㎡の屋根を塗装した場合にかかる費用の相場をご紹介します。

  • 屋根の総面積が75㎡の戸建てといえば、床面積は130㎡(約39坪)程度
  • 屋根の総面積が100㎡の戸建てといえば、床面積は160㎡(約48坪)程度

となります。

塗料の種類 屋根塗装の費用の相場
シリコン系塗料 屋根面積75㎡で40~50万円程度
屋根面積100㎡で50~60万円程度
ウレタン系塗料 屋根面積75㎡で35~45万円程度
屋根面積100㎡で45~55万円程
フッ素系塗料 屋根面積75㎡で70~95万円程度
屋根面積100㎡で95~120万円程度

屋根塗装を依頼する時の注意点

1)外壁と屋根は同時に塗装すると経済的

足場

屋根塗装では足場が欠かせませんが、外壁塗装でも足場は必要です。

そして足場を組むのは重労働のため、足場代は決して安いものではありません。

そのため屋根塗装を行う際は、外壁塗装も同時に行い、足場代を節約するのがおすすめです。

2)屋根塗装を依頼する時は、業者の実績を確認しよう

高圧洗浄

屋根塗装を行う際は、経験豊かな業者に依頼をすることが大切です。

なぜなら経験のない業者が屋根を塗装すると、屋根が傷む原因になり、家の寿命が短くなる危険性があるからです。

例えば屋根塗装を行う際は、事前に高圧洗浄機で屋根に付いている苔などを洗い落としますが、不慣れな業者が行うと、水圧で屋根材を傷付けることがあります。

また不慣れな業者が屋根塗装を行うと、大切な縁切り(仕上げに行う、屋根の水はけを良くする作業)を忘れるなど、思わぬミスを犯すこともあるからです。

よって満足度の高い屋根塗装をするためには屋根塗装の施工実績が豊富な業者に依頼をすることが重要です。