塗料というとアクリル・ウレタン・シリコン・フッ素が主流ですが、新世代の塗料として人気を博しているのがラジカル塗料です。
コストパフォーマンスに優れた塗料ですが、なにせ新しいタイプの塗料なので、まだまだ実績が少なく未知な部分も多いとされています。
この記事ではそんなラジカル塗料の特徴やメリット・デメリットをお伝えします。
ラジカル塗料は塗膜劣化の原因を制御する
「ラジカル」は聞きなれない言葉だと思います。
radicalは和訳すると「過激な」という意味になりますが、化学の世界では「遊離基」のことを指します。
「遊離基」も聞きなれない単語ですね。
通常、物体の分子は偶数個の電子を持ち、対をなすことで安定しています。
しかし分子の光分解や熱分解によって生じる遊離基は奇数個の電子なので、対になる電子がなく不安定になります。
その結果「過激なこと=化学的性質の破壊」が起こります。
外壁塗装でいえば、紫外線によって発生するラジカルにより、塗膜は破壊され劣化していきます。
たとえば白色の塗料は外壁塗装で人気色の1つですが、白色顔料として使用される酸化チタンは紫外線を吸収するとラジカルを発生し、塗膜中の樹脂を破壊するのです。
そんなラジカルの影響を受けづらくした塗料が「ラジカル塗料」であり、「ラジカルを制御する塗料」と言えます。
ラジカル塗料のメリット
コストパフォーマンスが良い
塗料の種類 | 耐用年数 | 単価(㎡) |
---|---|---|
シリコン | 10〜15年 | 2,500〜3,500円 |
ラジカル | 14〜16年 | 2,400〜3,000円 |
フッ素 | 15〜20年 | 3,500〜4,500円 |
ラジカル塗料の価格はシリコンと同程度ながらも、耐用年数はシリコンとフッ素の間くらい。
とてもコストパフォーマンスに優れた塗料です。
- アクリル樹脂ベースのラジカル塗料なら、一液シリコンと同程度もしくはそれ以上の性能
- シリコン樹脂ベースのラジカル塗料なら、二液シリコンと同程度の性能
同じ塗装工事をするなら、コストを抑えつつ可能な限り長持ちさせて塗り替えの回数を減らしたいですよね。
その点においてラジカル塗料は優れており、新時代の塗料といえます。
高性能でチョーキングが起きにくい
手頃な価格であるのに従来の塗料以上の性能を発揮し、コストパフォーマンスは最高レベルです。
新開発の技術が組み込まれ、塗膜の劣化の原因を制御するので、艶持ちが良く、チョーキング(白亜化)や変色もしにくいです。
ラジカル塗料のデメリット
実績が少ないので未知な部分も
ラジカル塗料は知る人ぞ知る塗料として、じわじわと人気が上がっています。
ただ商品化してからまだ日が浅いため未知な部分も多く、様子をみている塗装業者も多いです。
製品ラインナップが少なく、未経験の職人さんも多い
各社開発に力を入れていますが、新タイプの塗料のため製品数はまだ限られています。
またラジカル塗料を使ったことのない職人さんも多いです。
塗装業者も実際に使った事の無い塗料はほぼ提案してこないので、ラジカル塗料に興味がある場合はあなたから相談する必要が出てくるかもしれません。
なお通常のアクリル樹脂塗料やシリコン樹脂塗料と同様に、ラジカル塗料もモルタル・コンクリート・吹き付けタイル・サイディングなどあらゆる建材に使えます。
主要メーカーの代表的なラジカル塗料
- 日本ペイント:パーフェクトトップ、ファインパーフェクトベスト
- エスケー化研:エスケープレミアムシリコン
ラジカル塗料まとめ
以上より、以下のような場合にラジカル塗料はおすすめとなります。
- コストパフォーマンスを重視する方
- 外壁塗装の塗り替え回数を減らしたい方
- 次世代塗料に興味のある方
ラジカル塗料は次世代塗料のため、その施工実績によって、技術力の差が生まれてきます。
せっかくお金と時間をかけて外壁塗装を行うなら、綺麗な仕上がりを求めたいですよね。
そのためラジカル塗料の施工経験が豊富な塗装業者に依頼することをおすすめします。
しかしラジカル塗料が得意な業者を自力で探すのは手間がかかります。
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