家を長持ちさせるため、そして余分な工事費用を抑えるため、外壁のクラック(ひび・割れ目・裂け目)の「早期発見・早期塗り替え」が大切です。
では、外壁を塗り替えるタイミングはいつなのか?
この記事では外壁を塗り替えるべき7つの兆しとランニングコストについて紹介します。
外壁塗装の時期 7つのサイン
1)ひび割れ・剥がれ・膨らみ
外壁にひび割れ・剥がれ・膨らみなどはありませんか?
構造体や下地の伸縮による歪み、地震、地盤沈下などの影響により、こうした劣化が起こります。
雨水が壁内部に染み込み、家の柱の腐敗、雨漏り、シロアリ被害の原因になります。
2)シーリング(コーキング)の劣化
シーリング(コーキング)とは、サイディング(外壁材)の継ぎ目に詰めるゴムのような素材のことです。
紫外線などの影響により、年月が経つとシーリングは次第に弾力性がなくなり、ひび割れが発生します。
放っておくと、このひび割れから雨水が侵入し、柱の腐敗、雨漏り、シロアリ被害の原因になります。
3)チョーキング(白亜化)
チョーキングとは、太陽光などの影響で塗膜が劣化して、手でこすると塗膜の粉が手につくことです。
チョーキングが起きていると、防水効果がなくなりつつある証拠です。
ちなみに塗料メーカーの大半は、このチョーキングを塗料の耐用年数の基準にしています。
4)木部の浮き・剥がれ
雨風や太陽光により、木が伸び縮みして、塗膜が浮いたり剥がれたりしている状態です。
放っておくと木が腐りはじめ、雨漏りやシロアリ被害の原因になります。
5)鉄部の錆
鉄部は塗料の保護がなくなると、雨水などの影響により錆が発生します。
その錆を放っておくと、穴が開いて雨漏りの原因になりますし、錆汁により家を汚してしまいます。
6)雨樋の劣化
塩化ビニール製の雨樋は太陽光などの影響で、変色や変形をしてしまうことがあります。
また取り付け金具が錆びて折れると、雨水を雨水枡に流し込むことができず、外壁や破風(屋根の部材の先端部分)などの劣化を早めてしまいます。
7)変色
太陽光や苔の影響で塗膜が変色することがあります。
また日が当たらない北面と日が当たる南面との色の差が激しくなっていることもあります。
外壁や屋根の変色は家がみすぼらしく見えてしまいます。
いざ外壁塗装や屋根塗装をお願いした時に、目に見えない雨漏りが進行していると、大掛かりな工事が必要となってしまいます。
そうならないためにも、年に2回は外壁を点検し、早期発見・早期塗り替えをしましょう!
晴れの日に点検すると劣化部分を見落としにくいです。
最終的には得するランニングコストの考え方
初期費用は少し高くても、維持費用(ランニングコスト)が安い場合、それを長年使い続けることで、結果的には得することがあります。
たとえば車を購入する場合、その車自体は少し高いとしても、これから何年も必要となるガソリン代を抑えられる、燃費の良い車を買う方が結果的には得をします。
これは家の場合も同じです。
塗料の耐用年数に着目してみよう
塗料はその種類によって耐用年数が大きく異なります。
耐用年数10年の塗料なら、30年間で3回塗り替えが必要です。
でも、耐用年数15年の塗料なら、30年間で2回の塗り替えで済みます。
もちろん耐用年数の長い塗料の方が塗料代は高くなりますが、塗装工事費用の大半は職人さんの人件費や足場代です。
つまり少し価格の高い塗料であっても、耐用年数のある塗料で塗った方が、長い目でみると工事費用は格段に安くなるのです。
【例】
耐用年数10年の塗装工事が100万円と仮定
→30年間で300万円かかります
耐用年数15年の塗装工事が120万円と仮定
→30年間で240万円かかります
1回の工事費用は高くなっても、2回の塗り替えで済ませた方が結果的には60万円も安上がりになります!
外壁を塗り替えるタイミングに関するまとめ
- 家の不具合の早期発見のために、年に2回は外壁を点検しよう
- 耐用年数が長い塗料を使うことで、塗り替えの回数を減らし、維持費を節約するのも一つの手
この半年以内に外壁の状況を確認していないなら、ぜひ晴れの日に家を点検してみてください!