光触媒塗料とは、太陽と雨の力で自ら綺麗になるセルフクリーニング効果のある塗料です。
価格相場は高めですが、防汚性を重視する方におすすめの塗料となります。
この記事では、そんな光触媒塗料の特徴やメリット・デメリットについてお伝えします。
光触媒塗料なら、太陽が汚れを落とし、雨が洗い流す
「光触媒」は聞きなれない単語だと思います。
塗料の色選びで高い人気を誇る白色ですが、白の原料である酸化チタンに光(紫外線)があたると活性酸素が生成されます。
この活性酸素は強力な酸化力を持ち、有機化合物を分解して水と炭酸ガスに変えます。
これを「光触媒効果」といいます。
その後研究が進み、光が当たると酸化チタン表面が水なじみの良い「超親水」状態になることが分かりました。
この2つのメカニズムを塗料に取り入れたのが「光触媒塗料」です。
外壁に光触媒塗料を塗装すると、紫外線が塗膜表面に付着する汚れ(有機化合物)を分解し、雨が降ると塗膜は雨水となじみ、汚れの下に雨水が入り込み、雨水が汚れをすくいとって洗い流すのです。
つまり光触媒塗料とは「太陽が汚れを落とし、雨が洗い流す」という自然の力だけで綺麗になる塗料です。
光触媒塗料のメリット
汚れにくいので外壁の美観が長持ちする
太陽光が当たるだけで汚れは分解され
雨が降るだけで汚れは洗い流される
防汚性に優れ、綺麗な外壁が長続きする事が光触媒塗料の最大のメリットです。
日光が直接的に当たらなくても、日中ある程度の光りが入るような家の造りならば、性能を十分発揮することができます。
W効果を得やすい
光触媒塗料には付加機能がついているものも多く、中でも低汚染性能(親水性)がついていれば大変有効です。
- 光触媒効果:排気ガス、鳥の糞などの有機物の汚れを分解
- 親水性効果:土埃や泥などの無機物の汚れを洗い流す
このようにW効果を得ることができれば、外壁に汚れがつくことはほとんど無くなり、綺麗な家の外観を長く保つことができます。
光触媒塗料のデメリット
大手メーカーの責任施工商品が多い
塗装方法が特別で難しいので、大手メーカーの責任施工商品が多いです。
そのため、地域密着型の塗装業者では扱えないかもしれません。
また技術を持った職人さんが必要です。
厚塗りするとまだらな外壁になりやすいので、専用のスプレーガンなどで塗装する必要があります。
しかも細かい霧状にした塗料を均一に薄く吹かなければなりません。
厚塗りしたり垂れたりするとツヤが変わってしまうので、職人さんの腕によって仕上がりの綺麗さが大きく変わってきます。
光が全く当たらない場所では効果がない
光触媒塗料は日光によって効果が発揮されますので、建物の構造上どうしても太陽光が入らない場所に塗った場合には性能が低下してしまいます。
- 木陰やビルの陰になる家
- 外壁の北面
- 隣家との距離が無い家
このように太陽光が当たらない部分には光触媒塗料にこだわらず、雨で汚れが流れる低汚染性能に重点を置いた塗料を使う方が効果が得やすいです。
価格は高め
光触媒塗料の単価相場は1㎡あたり4,000円前後です。
光触媒塗料の樹脂はフッ素樹脂ベースのものも多いため、価格相場はフッ素塗料や無機塗料と似て高めです。
ただその分、最高ランクの耐久性を持ち、トップクラスの防汚染に関してはを持っています。
色合いは半艶程度のものが多いです。
塗り替えの時は剥離事故を起こしやすい
10数年後に再度塗り替えを行う際、光触媒塗料でコーティングされた表面には通常のシーラーなどの下塗りを使っても付着させることはできません。
エポキシシーラーなどは数年は持つようですが、結局は剥がれてしまいます。
したがって、再度塗り替えをする時は特殊な下塗り塗料が必要になる場合がありますので、事前にプロの塗装業者に相談をしておくと安心です。
光触媒塗料まとめ
以上より、以下のような場合に光触媒塗料はおすすめとなります。
- 車の排気ガスが多い工業地帯や繁華街にある家
- 日当たりが良い場所にある家
- リシン(砂状の外壁)のように雨染みや汚れがつきやすい外壁の家
- 汚れが目立ちやすい白系統の外壁の家
- 防汚性を重視する方
塗装方法が特別で難しいので、光触媒塗料を検討されている場合は、光触媒塗料での施工実績がある業者にお願いすべきです。
しかし光触媒塗料が得意な業者を自力で探すのは手間がかかります。
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