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遮熱塗料のメリットとデメリット | 夏の省エネ・節電対策に

遮熱塗料とは

「省エネ」「節電」という世の中の流れを受けて、近年各メーカーが力を入れて開発・製造したのが遮熱塗料です。

この記事では遮熱塗料のメリット・デメリットについてお伝えします。

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遮熱塗料とは

遮熱塗料とは、効率的に紫外線を反射し、温度上昇を抑えるよう作られた塗料です。

アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素と各樹脂を使ったタイプが販売されており、加えて無機塗料光触媒塗料など付加価値がついた商品も発売されています。

遮熱塗料として特に有名なのはガイナではないでしょうか。

耐候性や耐汚染性は各樹脂により様々ですが、遮熱塗料だからといって樹脂ごとの価格帯に大きな違いはありません。

現状では、通常の樹脂塗料の価格に平米あたり+100円程度で遮熱塗料に変更できます。

また外壁用や屋根用、床用など、各部分に特化したタイプがあり、中でも一番人気なのは屋根用の遮熱塗料です。

天井が低い戸建てや倉庫などは効果が出やすいと言われています。

床用の遮熱塗料は、学校の敷地、テニスコート、野外プールなど、熱くなりやすい公共の施設や民間の施設でよく使われています。

遮熱塗料のメリット

建物・室内の温度上昇を抑え、夏場の冷房コストの節約に

遮熱塗料を使うことで建物内の温度が下がるため、夏場のエアコンや扇風機など冷房にかけるコストを節約することができます。

特に外壁や屋根に濃い色を使っている家、あるいは断熱材が入っていない昔の建物や倉庫などで使用すると、この違いが顕著にあらわれます。

近年は黒色や紺色を屋根や外観に使うのも人気ですが、遮熱塗料を使うと通常の塗料と比べて温度上昇を抑えることができるので、濃い色を選択しても屋根や建物がそこまで熱くならずに済みます。

金属の熱膨張を抑え、塗膜に対するダメージを少なくできる

塗装物が高温になるのを抑制するため、温度差による金属の収縮と膨張を防ぎ、金属の劣化抑制につながります。

たとえば鋼板サイディングやトタン張りの建物では、夏場の陽射しで昼夜の温度差が激しくなりますが、その温度差を抑制することにより塗装のひび割れなどを発生しにくくします。

遮熱塗料のデメリット

色調整ができない

JIS規格に対応している遮熱塗料は日射反射率が設定されているため、調色不可能となっています。

なぜなら遮熱塗料は、調整された「顔料」により効率的に紫外線を反射し、温度上昇を抑えるよう作られた塗料だからです。

したがって、基本的には各メーカーが準備している常備色の中から選ぶことになります。

汚れると遮熱効果が低減してしまう

遮熱塗料は表面が汚れて太陽光を効率的に反射できなくなると、赤外線を吸収しやすくなり、通常の塗装と変わらなくなってしまいます。

そのため低汚染性がついたものを選ぶようにするといいです。

外壁や屋根が白系統なら遮熱塗料を塗る必要はない

外壁や屋根など塗り替えたい部分の色が白やシルバーの場合、遮熱塗装をしても効果がほとんどありません。

なぜなら、もともと太陽光を吸収しにくい色だからです。

そのため同系統の色で塗り替えるなら、遮熱機能の有無を気にすることなく自由に塗料を選んで大丈夫です。

遮熱塗料は省エネ控除の対象に

遮熱塗料は省エネ控除の対象

東北大震災後の節電に対する意識の高まりにより、遮熱塗料の需要は急激に増えました。

この世の中の動向もあり、省エネ塗料を使うなどの要件を満たせば、外壁や屋根の塗装工事でも控除(減税)の対象になったり、各自治体から助成金が出るようになりました。

ペインター
ペインター

もし省エネ改修工事の要件は満たさないけれど、住宅ローン等を利用して外壁や屋根の塗装工事を行いたい場合は、住宅借入金等特別控除が利用できます。

主要メーカーの代表的な遮熱塗料

  • 日本ペイント:サーモアイシリーズ
  • 関西ペイント:アレスクールシリーズ
  • エスケー化研:クールテクトシリーズ

遮熱塗料のまとめ

以上より、遮熱塗料は以下のような場合におすすめとなります。

  • 夏場の電気代を節電したい方
  • エネルギー資源の節約に興味がある方
  • 屋根や外壁が濃い色の家の方

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